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キノの旅XXI(21巻)全話感想とネタバレ

アニメの次は原作小説キノの旅

まだ連載中です。

 

10月7日に発売しましたキノの旅XXI(21)巻の感想ですが、思いっきりネタバレしてますのでご注意ください。

 

 

キノの旅XXI(21巻)全話感想とネタバレ

表紙の黒星紅白さんのイラストにはその巻の数字が何処かに紛れております。

今回は21巻なので「21」と何処かにあるはず。

Illustrationの隣の背景のワイヤーの鉄線が「21」になっているようにみえるが…

 

正解はわからず。

たまに黒星紅白さん書き忘れたりするので注意が必要です。

 

 

イラストノベル「巨人の国」-Sky scrapers-

まず見た目のインパクトがスゴイ。巨人がでかい。

スゴイけど…

黒星紅白さん。一つ気になるのですが…

 

キノは「峠道の山頂」から「盆地を見下ろして」いて、そのなかの「城壁」が見えて城壁の中に「巨人」が見えた。とあります。

その巨人の高さは「300メートルほど」とあります。

 

…イラストの巨人、少なく見ても3000メートル級なんですけど笑

 

周囲の城壁見えないし、周りの山々の数倍大きい巨人の建造物…

黒星紅白さん大きく描きすぎ!!笑

 

巨人の建物が手を繋いでいると描写あるけど、イラストよくわからないし。

もしかしてざっと読んで描いたのかな?

 

少し気になってしまった。

 

でも、次の目次のティーのイラストは

めちゃくちゃ可愛かった。

 

 

カラーなあとがきⅡ

まず、読み始めて数ページの最初のカラーページで「あとがき」って…これはもう「まえがき」だろうと思います笑

VII巻の時もカラーなあとがきがありましたね。

その時に言っていた「あとがきのアニメ化」も、今回のアニメでWEB次回予告動画で実現してますよね?おめでとうございます!

あとがきのノリでのトークに音声がつくと、より漫才のようでとても面白いです。

 

 

第一話「有名になれる国」

作中ではラジオ配信者でしたが、まさに今の時代のYouTuberを筆頭とした個人が世界中に発信できるオンライン配信のような世界を描いておりました。

視聴率、認知率を求める世界で、他人の迷惑を顧みずにパパラッチのようにつきまとい、最後は自分も同じ立場「有名人」に陥り、周囲からつきまとわれるという最後を迎えます。

ただ有名になるだけでは大変なだけですね。

「国に求める一番重要なことは何?」という質問のキノの答えは

「のんびりできること」

 

 

第二話「美男美女の国」

ティーが久しぶりにけっこう喋った気がします。

シズが皆美形ばかりの国だと驚いていたところに、

「なあに、なかなかだ」

とシズの容姿を褒めます。

そして最後に、容姿が大事にされる別の国へ行っても大変だから辞めておこうとのシズに対して

「なかみを、みてほしいもんな」

と同意の意を示しました。

完全にコミュニケーションをとっておりますね。

作者のセルフパロディ学園キノのように、饒舌なキャラとまではいかないでしょうが、そのうち普通にペラペラ話し出しそうですね。

 

第三話「Nの国」

まるで現代のオンラインの学校にキノが参加したような話でした。

キノはチャットだけでも大人気に。

雪解けとともに再び旅に出るキノでした。

作中では何度目かの冬越えですね。

キノも確実に年をとっている気がします。

 

 

第四話「読書が許されない国」

五ページほどの短い話でした。

アニメ一話の「人を殺すことが出来る国」では「禁止されていないというのは許されているというわけではない」と言っておりましたが、この国のように、許されていなくとも「やってはいけない」わけではない場合もあるんですよね。

 

どのような決まり事が合ったとしても、それらは結局人のために誰かが考えたもの。

本当に大切なことはキノのような旅人の視点、傍観者からの公平な視点からしかわからないこともあります。

 時雨沢先生のお話は「価値観は見る立場や状況で異なるよね」というようなテーマが多い気がします。

 

第五話「満員電車が走っている国」

6ページと短いお話。

時雨沢先生、満員電車に乗って嫌な思い出もしたのかな…笑

 

 

第六話「消えた国」

某北の独裁国を思い出してしまいますね。

生まれたときからの常識は疑うことすら出来ません。

外部からの異なる意見にさらされることで新たな考えが芽生え、今まででは考えられないような行動を起こすこともあります。

当人にとっては何が幸せかなんてそれぞれの価値観で異なるものです。

新たな真実を知ることなく、井の中の蛙のままのほうが夢の中で幸せに生きられるということもあるので、価値観とは難しいものです。

 

アリストテレス無知の知のように、まずは自分が物事を知らないという事実を受け入れる事で、新しい物事、未知に対する知的好奇心が生まれるのだと思います。

 そういう意味では旅人のキノは、誰よりも新しい常識に触れているはずなので、僕らにとっての非常識なこと、バイクが喋ったりおばけが存在したりも本当は事実なのかもしれませんね。

 

第七話「完璧な国」

AIの発達により育てられた完璧な人間はICチップを埋め込まれただけの人間だったという「怖い話」としてオチが付く話でしたが、実際にAIが完璧に判断を行えることになれば、特定下ではICチップを埋め込み、当人の能力として使用する事ができる世界もありな事だと思います。

たとえば、知識などの単に記憶するだけのデータベース部分は人間の脳より効率良く共生出来ると思うし、独創性などは人間のほうがしばらくは強いと思うので、発想力など芸術性方面など「完全な答えがないこと」については人にしか出来ない領域が残されると思います。

「人間のように独創的にものを考えることの出来るAIロボットが出来たらどうするのか」という方もいるかもしれませんが、そのロボットはもはや「人間となんらかわりはない」ということでしょうから、その時は人間として扱うのが正しいといえます。

 

 

第八話「鍵の国」

デジャブだ!とおもったら、WEBで先行公開されていたので前もって読んでいたのでした。

前半は師匠の話で、ハンサムで少し背の低い男もいつものように運転席で悪態をつきながら運転しておりました。

この次の話を読んでしまうと、男の横で眠る師匠がこのハンサムで少し背の低い男のことを相棒として心を許しているんだなと感じました。

 

回すのを辞めた時に世界が滅ぶ鍵の国も、世界が終わるまでは存在し続ける。こういう言葉遊びのストーリーが個人的におもしろいです。

 

 

第九話「女の国」-Equalizer-

 

ついに明かされる「師匠」の過去!

師匠の最初の旅立ちの話です。

師匠ことレジーの彼氏アルトの存在に驚きました。

師匠も人間だったんですね。

 

この国では男尊女卑の逆、女尊男卑の国。

師匠ことレジーはお年頃の女の子。幼い頃から”この国最強の武闘家”の師匠の元で修業を続けています。

最強の師匠が負けるところなんておばけ以外には聞いたこともなかったので、とても新鮮でした。

 

キノの師匠のさらに師匠なんてどれだけ強いんだよって思いましたが、師匠(レジー)も若い頃の話で、後半では「一発食らわすことが出来た」とあり、この後の師匠(レジー)の強さは師匠に追いついたのではないかと思います。

 

それはそうと師匠(レジー)の師匠、レジーのこと

「相変わらず狙撃の腕は良いですね、レジー。私にも教えてもらいたいものです」

「あなたは風を読む力に優れている」

「あなたはたぶん、昼寝しながらでも当てられるのでしょうね」

超べた褒め。

まあ「この国最強の武闘家」とあるのでほぼすべての能力がMAXなんでしょうけどね。

 

 

第十話「毎日死ぬ国」

4ページのみ。短い。

時雨沢先生の感じたことをそのままお話にした感じがしました。

 

 

エピローグ「見える真実・a」

プロローグ「見える真実・b」

フォトとソウの話。心霊写真を作ったフォトは見事おじいさんを家の中へ帰らせることに成功。写真合成一つつくるのに大変手間がかかるんですね。

いまならフォトショップで1分で作れます。

しかし機転が利くフォトはIQ高そうですね。 

 

 

 

1話で一つの国の話が終わる、短編集的な構成のキノの旅

どの話から読んでも問題がないので、是非途中の巻からでも読んでもらいたいです。

 

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 おわり。