CLRASS(クラッサス)の原理とは
人間の中には無意識に考えず反応してしまう6つのルールがある事
C……Consistency:一貫性
L……Liking:好意
R……Reciprocation:返報性
A……Authority:権威
S……Socialproof:社会的証明
S……Scarcity:希少性
の6つの事象の頭文字から来ている。
日常的に使えるテクニックで、自分の思う用に事が運べば最高ですよね。
意識して会話に盛り込むことで、相手に気づかれることなく誘導できるようになります。
逆にこれらの事象に自分自身が騙されないように気をつけるべきです。
順番に解説していきますね。
Consistency:一貫性
人は自分の言動・行動に一貫性を持とうとする生き物です。
有名なお話ではフット・イン・ザ・ドア(FITD)があります。
セールスマンがドアに最初に足を挟んでから営業の話をすると言ったイメージですね。
はじめは小さなお願いごとをして、小さなOKをもらいます。
次にさっきよりも、大きなお願いごとをすると、OKを貰いやすくなります。
これは一貫性の原理が働いているのです。
アメリカの実験例で言えば、住宅の庭に、交通安全の看板を建てさせてくれ、というお願いをすると、殆どの人がNOと答えます。
しかし、はじめに簡単なお願いで、安全意識向上のために小さな交通安全のシールを無料で配っているので、自宅の何処かに貼ってご使用くださいとお願いします。そして、2週間後にお宅の庭に、交通安全の看板を設置させてくださいとお願いすると、シールを渡さなかった被験者に比べ、OKする割合が3~4倍になるというのです。
この場合、予め交通安全シールを使用してくれたことで、私は街のために交通安全活動に参加しているんだという当事者意識が芽生え、だから看板を設置することも街のためには必要だ。私は街のために動くいい人間なのだ。といった思考になるのです。
L……Liking:好意
好感度で全てが決まる。信頼関係の話です。
小さのことでもいいので、相手に好意を伝えることが大事です。
例えば、仕事で書類を渡すときに、付箋で「いつもお疲れ様です」と書いておく。
誕生日プレゼントに「いつもありがとう」とメッセージカードをつけるなど、ちょっとした好意を伝える行動で、相手との信頼関係が変わってきます。
普段の会話でも相手の話に少し大げさなくらい驚いたり、うなずいたりとしっかり反応することで、
好感度が上がり、信頼関係が築け、自分の話も親身に聞いてくれるようになります。
R……Reciprocation:返報性
何か貰ったら、数倍にして返してくれる法則のこと。
約5倍にして返ってきます。
街角で配っている無料サンプルや、食品売り場の試食などがこれに当たります。ただでたくさん味見したから、1つくらい買ってあげなくちゃ!といった心理ですね。
これは会話にも使えて、相手の悩みをたくさん聞いてあげます。一通り話終えたあとは、こちらの話を聞いてくれやすくなるのです。これだけ私の話を熱心に聞いて、相談に乗ってくれたから、私も助けてあげなくちゃという心理が働きます。
先述した好意を伝え好感度を上げた状態ですと更に効果倍増です。
A……Authority:権威
権威のある人間に指示されれば、それが自分の望まないことであっても実行してしまう。
アメリカのイェール大学の心理学者、スタンリー・ミルグラムが1963年に発表した実験では、
先生役と生徒役をくじで決め、学習における罰の効果と評し、壁を隔て声しか聞こえない状態で、生徒が問題を間違えると先生はスイッチを押して、電流を流す。電流は間違えるたびに高くなり、比例するように電流を浴びる生徒の叫び声も次第に酷くなっていく。教師役が途中で人道的でないことは出来ないと言い出しても依頼主の権威のある白衣を着た博士らしき実験者は、続行してくださいと通告する。そうするとこの教師役の実に62.5%が最大V数の450ボルトまでスイッチを入れ続けたのであった。(実は生徒役はサクラで、クジに細工がしてあり、電流の流れる時だけ、演技をして騙している)上司の責任で動いているから、長いものには巻かれろ的な心理が働くということです。
ことわざにもなっている虎の威を借る狐では、権威に寄り添うことで自身がつき、心を強化することができるのです。
スポーツチームの応援でも、選手やサポーターでもないのに、テレビを寝ながら見ていただけでも、応援チームが勝てば「俺達が勝った!」と、まるで仲間のように考え、チームが負ければ「あいつらは負けた」と、他人のように振る舞うのです。
○○ニュースに紹介されましたといった出典や、本の帯の有名人のお墨付きも権威を利用したものです。
S……Socialproof:社会的証明
社会的に証明されていると安心・同調し、模倣犯が増える。
ウェルテル効果といって、マスメディアの自殺報道に影響されて自殺が増える事象のこと。
ゲーテ著の若きウェルテルの悩みのラストで自殺するのだが、これに影響され他若者たちが、本と同じ方法で自殺した為。
テレビで自殺が報道されれば報道されるほど、自殺者が増えていくということも証明されている。
ウェルテル効果はただ後追いするのではなく、同じ手段で、同じ服装で後追い自殺するなど、その事象自体を模倣する点が特徴である。
しかし、犯罪報道と犯罪報道の間に入るCMはコントラスト効果によって、とても良い商品だと認知されるのである。
先ほどの権威と似ているが、テレビ放送で話題の○○が大ヒット中など、社会的に証明されていれば、そんなに話題の商品なら実績十分、絶対に良いものだと判断し、それに模倣して購入してしまう。
集団の会議などで使われる手法では、予め自分の意見を否定するサクラを仕込んでおき、自分が発言して、一度否定させ、その解決策を述べると、一気に自分の発言に皆が賛同してくれるという方法もある。反対意見も物ともしない検討されつくした確固たる発言だと一度証明されれば、容易に認めてくれるのだ。
S……Scarcity:希少性
本来は存在しない需要を引き出す。少ないから欲しくなる。
季節限定・地域限定セール。
残り10個お早めにどうぞ。
期間限定・時間限定、タイムセールなど
希少性を演出することで、今しか手に入らないと考えさせる、お得感を感じさせる方法。
以上、相手を意のままに操るための6つの武器でした。
うまく組み合わせることで絶大な効力を発揮します。
しっかりと使えるようになれば、あなたの仕事に・恋愛に・友人関係に・人生に役立つ武器となることでしょう。
詳しく知りたい方は下記出典を参照ください。自分も今度読みなおしてみます。
出典は
影響力の武器 著 ロバート・チャルディーニ
メンタリストDaiGoのニコニコ生放送
です。